2023/01/15
【不動産売却まめ知識vol.99】重要な「権利証」を無くしたら?
不動産の取引を行う際、最も大切な書類の一つが「権利証」です。
しかし、この大事な権利証を見失うことは、多くの人にとって混乱の元となります。
そこで、権利証が手元にない場合の対処法やその重要性を解説します。
権利証の役割とは?
権利証は、不動産の取引における所有権の証明書としての役割を果たします。
買主と売主が契約を交わす際、最終的にはこの権利証を渡すことで取引が成立します。
「もし権利証がない場合、私はこの不動産の所有者ではないの?」
「権利証を持っていないのに契約するのは不正では?」
という疑問が浮かぶかもしれません。
こうした疑問点を明確にしていきましょう。
不動産の「登記」とは?
不動産の所有権は「登記」という手続きを通して、公的に認知され、保護されます。
この登記は法律に基づくもので、所有権の移転などの情報が公に記録されるものです。
登記は必ずしも義務ではないものの、権利を他者に示すためには不可欠です。
この登記に基づき発行される書類が「権利証」です。
不動産の権利証は大きく「登記済権利証」と「登記識別情報」の2つの種類に分けられます。
過去には「登記済権利証」が主流でしたが、現代ではデジタル化が進んでおり、「登記識別情報」が主に使用されます。
権利証を紛失したら?
もし権利証を失ってしまったとしても、その不動産の所有者ではなくなるわけではありません。
ただ、不動産の売却や贈与をする際には、権利証の提出が求められるため、紛失は大きな問題となります。
ただし、再発行はできないため、紛失した場合の手続きが必要になります。
紛失した権利証が不正に使用されることを防ぐための措置も存在します。
具体的には、特定の期間、不正な登記を防止する「登記の監視」や、登記識別情報の無効化が可能です。
紛失してしまった権利証の対応方法
もし権利証を持っていない状態で不動産を売却する場合、本人確認が必要となります。
この確認は、司法書士が行います。
司法書士は、所有者としての本人性を確認するため、いくつかの質問や書類確認を行います。
この手続きのための料金は、一般的に5万円から10万円程度です。
まとめ
不動産の権利証は、その土地や建物の所有者であることを示す重要な証明書です。
紛失してしまったとしても慌てず、適切な手続きを取ることで問題は解決します。
大切な権利証は、適切な場所に保管して、必要な時に取り出せるよう心がけましょう。